賢者のリビングルーム

この前、次男(G5・10才)の面談が学校であったんです。
9月から新学年が始まって、初めての面談。
担任のMr. Cotterとゆっくりお話しするのも初めてです。

Mr. Cotterは見た目も学者のような、とても知的な印象の人。
でもとても優しい目をしていて、白いあごひげが似合っていて
まさに賢者って感じなのです。

そんな先生に、「何かお母さんが気になることはありますか?」
って聞かれたものだから、

わりと最近に次男から聞いたことをそのまま伝えました。

それは、

「先生とか周りの人の英語が時々ぼくわかんない。」

ってことです。
先生、うちの子そんなこと言ってるんですよォ〜

わたしはこれを知って本当に衝撃でした。
きみは5年生にもなって今まで学校で何やってたんだ!?!?って感じですよ。

それを聞いて、Mr. Cotterも少し驚いて
「そうは思ってなかった」と言っていました。

確かに次男くんは母国語である日本語の方が
上手に理解したり説明できたりするところがあります。

これは、第一言語のアドバンテージが
今でも勝っているからなのではないかと考えてます。

けど、カナダで生まれ育って、毎日学校行ってるのよ?
それで英語わかんないってどういうこと?


Mr. Cotterはしばし考えてから、

「質問の答えはね、一つとは限らないんだよ。」
というような話をし始めました。

「今日、KyleとMakylaが授業中に違うことを言っていただろう?覚えてる?」
「でも二人とも間違ってはいなかったよね?」
「同じことを違う言い方で言っていただけだったのがわかるか?」
「答えっていうのは一つではなくていいのだよ。」
「そして、自分の意見を持つというのもよいことだ。」

次男くんは神妙に聞いてうなずいてました。
ちゃんと理解できてます。

そんな様子を見てMr. Cotterは、

"Good!"

と言って微笑み、面談は終了したのでした。



・・・なるほど。
うちの次男くんは、

間違ったことを言う=自分の理解が足りていない

という解釈を持っていて、

それが、彼を「学校で使う言葉=英語」がときどきわからない
という気持ちにさせていたみたいです。

Mr. Cotterはそれを「恐れるなかれ」と言ってくれたようです。

すごい、やっぱり賢者だ。

そしてこちらが賢者のリビングルーム。
三者面談もここで。

こっちの学校の先生は、自分の教室を自分のやり方でアレンジします。
次男くんの教室には小さいソファーを3つ並べたリビングルームスペースがあります。
先生やお友だちとの会話もはずみそうで、なんかいいよね。

奥にあるの先生のデスクから、
先生が振り返りながら子どもに声かけてる様子も目に浮かびます。

なんかホッとする場所だったな〜
子どもたち、きっとここでいい時間を過ごしてるだろうなって思いました。