将来の英語力にぐ〜んと差がつく「でたらめ英語」:ヒアリング編
前回の記事では、長男(現在8才)が4才で週2回、合計200時間ほどをプリスクールで過ごした結果、英語を話すようにはならなかった。それでも彼は、以下の大切な英語学習のプロセスを経た、という話を書きました。
- 英語の音に慣れる
- 英語の発声を学ぶ
- 聴こえてくる言葉の意味を知る
このことで気がつくことがあります。
英語に限らず、どの言語でも、ネイティブの方法でその言葉を学ぶというのは、「しゃべる」が一番先ではないということ。言葉を発する前に、その言葉の音にどっぷりと浸っている期間が必要ということです。
耳の不自由な方が、発声に身体的問題がなくても言葉も不自由だったりするのはなぜでしょう?それは、耳からその音の情報を得られないために、それを口から発するのが困難だからですよね。
本来、言葉が口から出てくるためには、耳から学習する期間がたっぷり必要なのです。
なので英語を話し始めるのは、本来たっぷり英語を聞く期間があってから、なのです。
耳から学ぶのが一番先、これがネイティブ環境で学ぶ基本なのだと思います。
ネイティブ環境で学んでいない日本の子どもたちにとっても、より自然な英語学習は、まず耳からであるべきだと思います。ですが、日本で英語を学ぶ子どもたちの親御さん、学校や英語教室の先生は、英語学習を始めた子どもたちにまず、意味のある会話や単語を教えたがります。学校と言う学習環境では仕方がないことだとも思います。ですが、ここに大きな無駄があります。
ちょっと話が飛ぶようですが、早期教育、幼児教育についてわたしは良し悪しがあると思っています。ただ「子どもは子どものときに学ぶべきことを学んだらいい」と思っています。人との関わり、自然との関わり、学ぶことの楽しさ、発見の楽しさ、その中で自ら学んでいける子どもになっていく。そのような機会にあふれた学習がいいと思っています。なので、必ずしもアカデミックである必要もなく、学校やお稽古事ばかりが学習の場だと思っていません。
でも、この「耳から言葉を学ぶこと」については、早い時期にさせてあげるのがいいとやっぱり思います。なぜなら、一般的にもよく知られているように、耳から言語を学ぶ能力は年齢を重ねるほどに後退していくからです。
子どもならではの能力(=聞いて学ぶ能力)がある時期を、英単語を知っていたり、上手に会話フレーズを覚えるために無駄にしている場合じゃありません。その時しかできない、英語の音を聞き取れる耳をつくる、それを声に出してみるチャンスを、とにかくたくさん作ってあげるのが大切だと思います。
そこにある言葉の意味を理解することはこの際忘れて(そんなのは後から後から!!)、どっぷりと英語の音に浸り、聞こえてくる音を無意味にもリピートしてみるのが良いと思います。
子どもが自分のお気に入りの歌を、でたらめの日本語で楽しそうに歌うのを誰もが見たことありますよね。あれなんです!日本語でも英語でも、子どもが言葉を学ぶなら、あれをやっているのが大事なんです!!
昨日、うちの次男(5才、ただいま超テキトー英語が炸裂中。なんとか会話ができるときもある。)が、学校のお弁当の残りを食べながら、ちょうどそんな感じでお歌を口ずさんでいたのでビデオで撮ってみました。
なんて歌ってるかさっぱりわからなかったのですが、同じ歌を昔学校で習ったお兄ちゃんがマザーグースの歌であることを教えてくれました。
Cows in the corn field, what do I do(繰り返し)........ Skip to my Lou, my daring と歌ってるようです。おお〜言われてみれば、確かにそんな感じ。
自然と楽しく言葉を習得するのであれば、この「でたらめ」を許す期間が必要なんです。間違いを指摘されず、自分の耳で聞こえたままの英語を声に出してみる。これが最も自然な子どもの言葉学習であるはずなのです。
とっても大事!耳からの言葉学習のポイント
- 聞こえてくるままの音を声にだしてみること
- 言葉の意味に執着しないこと
- 間違いを指摘しない(されない)こと
聞こえない、聞き取れないっていうのは、その先の大きな学習機会の損失でもあるんです。
逆に聞こえさえすれば、そこから学びながら向上できます。それが子どもたちです。
ちなみにわたし、いつまでたっても向上しない自分のヒアリング能力にうんざりしています。大学受験で英語が得意科目だった、TOEICのスコアが・・・それがどーしたって感じです。こうなってからじゃあ、遅いんですよ〜。
英語学習歴数年で苦労知らずの息子たちがうらやましい・・・。
本来、言葉の学習は耳からですよ!でたらめ英語も大切なプロセスですよ!という話でした。
ではでは。