ネイティブの子どもたちが英語を学ぶプロセス

前回の記事では、日本の子どもの英語学習に疑問を感じるに至った理由を話しました。

さらに、日本語オンリーだったわたしの息子たちが、ネイティブの子どもたちが英語を学ぶプロセスをちょっと遅れて始めることで、無理なく英語社会に溶け込んでいっていることを紹介しました。

で、その中に日本の子どもの英語学習を楽しく、そして子どもたちが「将来は英語を話す自分」という、漠然と抱えている思いに近づくためのヒントがある!!という話をしたんです。

(まだ読んでない方も、すっかりそんな話忘れちゃった方もw、ぜひこちらで読んでみてくださいね!)

はい、ではこのネイティブの子どもたちが英語を学ぶプロセス、とは?

★新生児期(〜数ヶ月)
お腹にいた赤ちゃんが、突然クリアに聴こえるようになった外界の「音」にふれる

★アーウー期(6ヶ月くらい)
発声の練習中、意味はないけどおしゃべり

★マーマー、ダーダー期(1才くらい)
「マー」といえば、ママとごはん両方を意味したりするかもしれないけれど、周りの大人が意味を理解しようとすることで、日常生活の基本動作に関わるコミュニケーションが成り立ってくる。

★赤ちゃんことば期(1才6ヶ月くらい)
簡単な単語、Doggy(ワンワン)など赤ちゃん特有の単語を覚え、指で指したりしながら自分の意志を伝えたりする時期。
大人がたずねるYes,Noの質問に、ずいぶんとたくさん答えられるようになる。

★幼児ことば期(2〜3才)
文章で表現できることが増えてくる。
大人の助けを交えながら、同年代の子どもと遊ぶようになってくる。

★就学準備期(3〜4才)
プリスクールに通い始める。
物事を順序だてて考えたり表現したりできるようになってくる。
大人が介入しない、子ども同士でのコミュニケーションが成り立ち始める。
文字に興味を持ち始める。

★生徒期(5、6才〜)
キンダーガーテン(5才)、エレメンタリー(6才〜)に就学。より社会的な環境で、よりアカデミックに「国語としての英語」を学び始める。

<注意>学術的でもなんでもなく母親の経験値で書きました。でもだいたいあっているかと。

言葉発達の段階というのは、基本的にどの言語でも同じだと思います。

どの時点で子どもが英語、日本語、または他の言語のネイティブスピーカーとしての分岐点を通過したか?

スピーカーとしては1才前後に意味を含んだ赤ちゃん語を発し始めますが、リスナーとしてであれば、それはもう外界から聞こえてくる音の違いを認識し始める生後6ヶ月くらいからなのでしょうね。また「家族」というものを最も小さな社会のユニットと考えれば、生まれたその日から英語社会へのデビューを果たしたことになります。

この社会的な英語デビューって、ことばの発達を考える上でとても重要ですね。

では、うちの息子たちがどのくらい遅れてネイティブ英語習得への道に参戦したのか?

つまりそれは英語社会デビューを果たしたときなわけで、長男の場合が4才、次男の場合が3才というのが無難だと思います。

「え、カナダ生まれなんだから最初から英語社会にいるじゃん!」

と思われるかもしれませんが、うちは家庭環境が完全に日本語なので、子どもにとっての社会が限りなく=家庭(家族)である時期は、やっぱり日本語オンリー社会なんです。

ちなみに、次男は長男よりも英語社会に参戦するのが早かったんです。
3才年上ですでに英語社会デビューしているお兄ちゃんがいたからです。
この先ははわかりやすく、丸々3年遅れて英語社会に参戦したお兄ちゃんの方を例にとって考えてみました。

ネイティブの子どもたちに遅れること3年で英語社会デビューを果たした長男(現在8才)。

では、具体的には何が遅れていたのでしょう?
リスナーとしてもスピーカーとしても、丸々3年遅れていたわけです。

ではネイティブの子どもに追いつくためもやはり3年かかるのでしょうか?
その3年の間、英語習得を目的とした何か別の努力しなくては、やはり3年後も他の子どもよりも遅れをとってしまうのでしょうか?

答えはNO!!

その理由は?そこに英語学習の土台となる大切なヒントがありました。
長くなったので、次回にしようかな。

でも今回は、わたしが英語社会で子育てデビューした頃のエピソードをもう一本書いてみました。
時間ある人、このまま続けて読んでねー。

ではでは。